quiqui「もう少しの暦 / Calendar」※TAPE
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■ アーティスト:quiqui
■ タイトル:もう少しの暦 / Calendar
■ フォーマット:TAPE
■ レーベル:3LA / Gerpfast Records(共同リリース)
■ リリース年:2022年
岐阜羽島から世界へ。静寂の2020年代に鳴り響く唯一のエモ・エクスペリメンタル・スクラムズ、店主個人的には2021年リリース作品の中でもトップ3に入る衝撃の音源だった『もう少しの暦』がカセットテープとしてもインドネシアのGerpfast Recordsからリリース!
岐阜県羽島にて2013年にスタートしたquiquiは、2枚のEPを経て、2018年には台北のDIYインディーミュージックフェス巨獸搖滾音樂祭への出演を果たし、書き下ろし新曲も収録された編集盤CD『町の鈴生り』をリリース。活動当初のエモ、スクリーモ、マスロックといった音楽性を未完成な若者の感性により消化して感情と共に吐き出した楽曲たちはどのような姿にも変わる可能性を持っていた。日本から失われつつある田舎的風景スケッチのような楽曲や、UKインディロックの系譜にある実験的精神を宿したミニマルミュージック。しかし本作はこれまでの全てを塗り替えた。 スタジオnostosにてレコーディング/ミックス/マスタリングまでして制作されたサウンドプロダクションはこれまでのEMOの標準を一気に押し上げることになるかもしれない。進化したバンドの音楽性を余すことなく表現された音の奥行き、深さ、そしてそこにある無音の空白までもが生々しく蘇る。今まさにバンドは彼らのシグネイチャーとなるであろう新たに手に入れたサウンドの確信とともに新境地に足を踏み入れようとしている。
激情ハードコア、と呼ばれるような音楽性の枠組みから遂に逸脱した彼らのサウンドを表現するとしたら、まさに「Skramz jazz」。先人への憧れを振り払い、自分たちの道を歩み始めた音がある。そして迸る狂気を内側に潜めながら綴られていくEMOの暦は、彼らの生活の軸足となるローカル、コミュニティ、ファミリーの絆と共にある。2020年代のEMOとして申し分ない究極の1stアルバムが完成したことを断言したい。
カバーアートワークは前作編集盤CDと同じく片桐水面氏、CD/LPの装丁をnabsLABが担当。2018年の編集盤CD『町の鈴生り』のリリース時、僕は「音に対し、ピュアで情熱的。そこに込められているエネルギーは決してEMO、激情、マスロック、そういったジャンルの中だけに閉じ込めておくべきではないし、彼等にはジャンルを超えていけるポップさ、つまりは普遍性も感じることができる。これから彼等がどこへ向かうのか、一緒に楽しもう。」と書いた。あれから約3年、コロナ禍により計画を何度も阻まれながら遂に完成にこぎつけた1stアルバム『もう少しの暦』は、あの時感じた僕の期待値の遥か先まで到達している。失うこと、変わることを恐れず、繰り返す日々の中で磨り減っていく自分自身の中に何を見出すのか。
SIDE A
1. あかなくに
2. Skramz jazz
3. exp
4. * (la quiete cover)
5. mckc
6. Remind
7. D
8. Dummy
SIDE B
9. ssss
10. Progressive
11. Reflection
12. 時間
13.もう少しの暦 / Calendar
14. 部屋に戻る